市役所職員を名乗る電話…だまされ暗証番号教えた女性、防災無線で気付く 通報受け、容疑の男逮捕/越谷署
2019/07/06/00:00
越谷署は4日、詐欺未遂の疑いで、横浜市青葉区藤が丘、無職の男(24)を現行犯逮捕した。越谷市の被害女性は市の防災無線で聞いていた詐欺の手口を思い出し、金融機関に相談していた。
逮捕容疑は氏名不詳者と共謀して4日午後2時ごろから数回、越谷市の無職女性(80)方に市役所職員を名乗り「高額医療費の払い戻しがあります」「近所に役所の者が出向いているので家に向かうようにします」などと電話をかけ、キャッシュカードをだまし取ろうとした疑い。
同署によると、女性が電話を切った後に、防災無線で特殊詐欺被害防止を呼び掛けていた内容を思い出し、被害に気付いた。電話で教えてしまった暗証番号を変更しようと金融機関を訪れ、同職員が署へ通報した。通報を受けて警戒中の警察官が被害者の自宅近くの路上で逮捕した。
男は「役所の職員とうそをついたのは間違いないが、キャッシュカードを受け取ることになっていたのは知らなかった」と容疑を一部否認しているという。
越谷市によると、市内でキャッシュカードをだまし取られる詐欺被害が発生したことから2日午後、注意喚起のために防災行政無線を放送した。「キャッシュカードを預かる、交換するとの電話は全て詐欺の電話です。市役所、銀行、警察官、金融庁職員がキャッシュカードを預かることは絶対にありません。カードの暗証番号を聞き出すこともありません」などと注意を呼び掛けていた。