埼玉新聞

 

迷惑…37年間ずっと徴収し過ぎた税金400万円以上 川越市、利息など合わせ還付へ 時効で返還できぬ金額も

  • 【役所】川越市役所=埼玉県川越市元町

    川越市役所=埼玉県川越市元町

  • 【役所】川越市役所=埼玉県川越市元町

 埼玉県川越市は10日、市内の住宅兼店舗が立っている土地の評価を誤り、過去37年間にわたり固定資産税と都市計画税計401万7860円を過大徴収していた、と発表した。

 市資産税課によると、土地評価の誤りは今年1月、権利関係変更に伴う評価の見直し作業で判明したという。面積が200平方メートル以下の小規模住宅用地には、課税標準額を価格の6分の1に軽減する特例措置がある。住宅と店舗などが一体となった建物が立つ場合も、住宅部分の割合に応じて一定の特例措置を受けられるが、3人の共有名義となっていた当該用地は、住宅兼店舗が完成した当初の1986年度から、非住宅建築物が立つ土地であるとの評価に基づいて課税されていた。

 市は所有者に対し、誤りがあったことを説明。2003年度から22年度までの20年間については、地方税法などの定めに従い、過大徴収した246万3700円に加え、還付加算金と利息など157万1000円を合わせた403万4700円の還付を進める。だが、86年度から2002年度までの17年間に徴収しすぎた155万4160円は、民法の時効が成立しているため返還できないという。

 同課は「多大なご迷惑をおかけし、たいへん申し訳ありません。今後は評価の誤りが起きないよう、職員による確認作業を徹底してまいります」としている。
 

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