埼玉新聞

 

ブルーベリー、これからさらに甘く 栽培面積は全国一の規模、美里の観光農園で晩生種の摘み取り始まる

  • 青紫色に丸々と実った晩生種のブルーベリー=美里町広木の飯野果樹園

 全国一の栽培面積を誇る美里町のブルーベリー観光農園が晩生種(ばんせいしゅ)の摘み取りを始めた。

 同町広木の飯野果樹園(飯野隆農園主)はフクベリーやティフブルーといった晩生種の樹木200本以上を栽培。日々の手入れに余念がない妻の明子さんは「このところ長く続いた雨と低温で、現在の果実は粒が大きく酸味が強め。これから暑くなれば、さらに甘くなっていく」と、多くの観光客を心待ちにしている。

 かつて盛んだった養蚕で桑畑として使われていた耕作放棄地を活用し、同町は1999年、ブルーベリー生産に着手。現在、町内全体のブルーベリー栽培面積は約35万平方メートルで全国一の規模まで成長した。

 町内に約100軒ある生産農家のうち観光農園は21軒で、美里観光農園の会(徳世保孝会長)を構成して毎年、摘み取りの販売促進を図っている。

 飯野果樹園は小高い丘の上に位置し、遠く赤城山などを望む眺めも特長。飯野夫妻によると、甘くて大粒のフクベリー、甘みと酸味のバランスが良いティフブルーが来月25日ごろまで摘み取れる。

 白色から赤くなり、青紫色へと熟していく畑のブルーベリーは現在、各粒ごとに色も大きさもさまざまだが、大きなものは直径2センチほどに。晩生種の摘み取り料金は、基本プランが入園料300円、摘み取り料1キログラム当たり1400円など。

 問い合わせは、観光農園専用ダイヤル(電話090・8890・8517)へ。

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