埼玉新聞

 

じつは未届け…放射性物質、県立4校で発見 50年以上前から保管か 授業で生徒に見せた時も 今なぜ発覚

  • 【ちなみ】水道・蛇口=生活、暮らし、水イメージ

 埼玉県教育局は24日、県立高校4校で必要な許可を受けていない放射性物質5点を保管していたと発表した。公衆被ばく線量限度の毎時0・23マイクロシーベルトに対し、いずれも室内の放射線量は毎時0・06~0・10マイクロシーベルトと微量で、人体に影響がある数値ではないという。

 同局財務課によると、浦和高校で硝酸ウラニル約1グラム、熊谷高校でウラン約1グラム、春日部高校で硝酸トリウム約1グラムと重ウラン酸ソーダ約1グラム、幸手桜高校でトリウム約1グラムを保管していた。約50~70年以上前に取得したとみられている。1977年から保管に原子力規制委員会の手続が必要になった物質で、浦和高校は同日に原子力規制委へ申請書を仮提出し、ほか3校も申請準備を進める。

 校舎外の保管庫や特別教室内に鍵をかけて保管し、春日部高校のみ授業で生徒に見せる場合もあったという。今年2月、同局が県立学校に実施した不用薬品などの調査で発覚した。
 

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