埼玉新聞

 

<知事選>青島健太氏と大野元裕氏、激しく競り合う 有権者の4割以上、投票する候補者未定

  • 有権者の4割以上、投票する候補者未定

 25日投開票の知事選について、埼玉新聞社と共同通信社、毎日新聞社、テレビ埼玉の4社が協力して電話調査(16~18日)を実施し、得られたデータのみ共有し、本紙の独自取材を加えて情勢を探ったところ、自民、公明両党が推薦するスポーツライターの青島健太氏(61)と、上田清司知事や立憲民主党など野党4党の県組織が支援する前参院議員の大野元裕氏(55)が激しく競り合い、与野党対決の様相が強くなっている。ただし有権者の4割以上が投票する候補者を決めておらず終盤の戦い方で情勢は変わる可能性がある。

■有権者、6割以上が「関心ある」

 知事選は16年ぶりの新人同士による争いになっており、両氏のほかにNHKから国民を守る党公認で医師の浜田聡氏(42)、元県立高校教諭の武田信弘氏(65)、元会社員の桜井志津江氏(63)が立候補している。浜田氏以外は無所属。

 投票態度を明らかにした人でみると、青島氏と大野氏はともに4割前後の支持を受けている。青島氏は男性からの支持で大野氏を上回り、女性からの支持はほぼ同じ。男女合わせた年代別では青島氏は40~50代の支持が高く、大野氏は60代以上の支持が高い。

 支持政党別でみると、青島氏は自民支持層の5割以上、公明支持層の6割以上から支持を集めている。大野氏は立民支持層の7割から支持を受け、共産支持層にも浸透している。無党派層からの支持では大野氏が2割台、青島氏は1割台となっている。

 地域別では草加市育ち、県立春日部高校出身の青島氏が東部で強い。上尾市から熊谷市にかけた地域でも大野氏の支持を上回る。大野氏は出身地の川口市、さいたま市を含めた南部、川越市や所沢市などの西部で青島氏を若干、上回っている。秩父地域や比企郡市ではほぼ互角となっている。

 今回の知事選には有権者の6割以上が「関心がある」と回答。何を基準に投票する人を選ぶかという質問に対しては、4割以上が「政策・公約」と答え、「支持する政党や団体の推薦」「人柄・イメージ」が続いた。

 7割以上が4期16年続いた上田県政をおおむね評価。新しい知事に最も力を入れてほしい政策では、「医療・福祉」が最も多く、「経済振興・雇用」「教育・子育て」の順となった。

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