道路に迷子の2歳男児、高校生3人が発見 声かけ1キロ先の交番まで送り届ける イベントで家族とはぐれる
2019/08/22/00:00
迷子の2歳児を保護したとして、川越署は、県立鶴ケ島清風高校の生徒3人に感謝状を贈った。3人は道路を一人で歩いていた幼児を見つけ、交番まで付き添った。「放っておけなかった。親元に戻ったと聞き、安心した」と、3人は笑顔を見せた。
表彰されたのは、3年生の石井若菜さん(18)、ともに2年生の伊藤太一さん(17)と坂下翔太さん(17)。3人は先月13日午後4時半ごろ、川越市仙波町2丁目の市道で迷子の2歳男児を発見、川越駅前交番に連れて行き、男児の保護に貢献した。
石井さんらは高校の陸上部に所属。川越運動公園陸上競技場であった大会を終え、歩いて帰る途中だった。一人でいた男の子に「どうしたの?」と声をかけても返答はなく、男児の衣服や靴に名前や住所は書いてなかった。
3人は最寄りの駅前交番を目指し、男児と手をつないだり、おんぶをしてあげたりと、約1キロの道のりを歩いた。途中「大丈夫だからね」と励まし、男児は泣くこともなく、交番の警察官に引き渡された。同署によると、男児はイベントで家族とはぐれ、迷子になったという。
伊藤さんは「男の子が不安そうだったので助けてあげたかった」。石井さんと坂下さんは「交通量が多い場所で危険だった」と振り返る。岩根忠署長は「重大事故につながらなくて良かった」と、3人の行動をたたえた。