<埼玉県議選>次の4年へ決意新た…93人の顔ぶれ決まる 現職68人、新人25人 自民3増で単独過半数守る
9日に投開票された埼玉県議選で、今後4年間の県議会を担う93人の顔触れが決まった。現職は68人、新人は25人が当選。自民は53議席で選挙前の50議席から伸ばし、単独過半数(47議席)を守った。立民は前回と同じ10人が当選。公明は現有9議席を維持した。共産は新人3人が当選したものの現有6議席から半減。維新は1人が当選し、県議会初の議席を獲得した。
■自民
自民は公認59人を擁立し、現職44、新人9の53人が当選した。西7区(川越市)では新人2人がそろって議席獲得。東6区(白岡市、宮代町)では新人が県議会の会派代表を務める諸派現職に競り勝った。一方、昨年4月の補選で勝った東5区(蓮田市)では、現職が再選を目指したが無所属新人に議席を譲り渡した。
県連会長の柴山昌彦衆院議員は「現有50の上積みが最低ラインと考えており、達成できたのはよかった」としつつも「激戦区の中にはあと一歩及ばなかった候補者もいる」と引き締めた。
■立民
立民は現職5人、新人7人を擁立し、前回2019年と同じ10人(現職5、新人5)が当選した。参院議員への転身や辞職などで現有議席は5。西2区(入間市)では定数2に5人が出馬した混戦を新人女性が競り勝ち、市内初の女性県議となった。県連代表の大島敦衆院議員は「議席を増やせたことは選挙戦で訴えた政策が評価されたと感謝する。期待を真摯(しんし)に受け止め責任を果たす」とした。
■公明
公明は現職7人、新人2人が立候補し、全員が当選。各党候補者が名を連ねた南2区(川口市)ではベテラン現職2人が議席を守った。新人は女性が1人。県本部代表の西田実仁参院議員は「各地とも接戦を制し、全員当選を果たすことができ感謝の思いでいっぱい。皆さまから頂いた多くの声を形にする活動にまい進する」と先を見据えた。
■共産
共産は現職2人、新人7人の9人を立てたが南13区(上尾市、伊奈町)、西7区(川越市)で現職が議席を守れなかった。勇退する現職の後継として立候補した新人が南2区(川口市)、西1区(所沢市)、西5区(ふじみ野市、三芳町)で議席を得た。党県委員会の荻原初男委員長は「暮らしの不安があふれているもとで、議席を後退させてしまったことは痛恨の極み。平和反戦、何よりも命と暮らしを貫いた党らしい戦いは、必ず今後に生きてくる」とした。
■維新
維新は新人6人を擁立し、南1区で県議会初の議席獲得。県内政界に新たな足掛かりを得た。埼玉維新の会代表の高橋英明衆院議員は「実績を評価され大勝利となった大阪と比べ、埼玉ではまだまだ維新の政治を有権者に伝えきれていない。投票率も低く、新人同士の争いには勝利できたが、現職の壁を超えられなかった」とした。