埼玉新聞

 

住所不定の公務員女、飼い犬31匹すべて病気「適切です」…逮捕 大量ごみ堆積「仕事が忙しくて」転がる骨

  • 保護した犬が入ったケージを運び出す保健所職員ら=12日午前11時35分、日高市下大谷沢

    保護した犬が入ったケージを運び出す保健所職員ら=12日午前11時35分、日高市下大谷沢

  • 保護した犬が入ったケージを運び出す保健所職員ら=12日午前11時35分、日高市下大谷沢

 劣悪な環境で犬を飼育していたとして、埼玉県警生活経済課と飯能署は12日、動物愛護法違反(愛護動物の虐待)の疑いで、住居不定、公務員の女(60)を逮捕した。

 逮捕容疑は12日、日高市下大谷沢の実家内にある納屋で、犬9頭を飼育し、虐待した疑い。「私としては適切に飼育していたと認識していますので、虐待ではありません」と容疑を否認してるという。

 同課によると、女は実家で31頭のミニチュアピンシャーを飼育。うち、9頭が納屋内におり、納屋内には犬の排せつ物や生活ごみなどが多く堆積されていた。

 納屋の外には白骨化した犬の死骸も2頭発見されたという。31頭の犬は皮膚病などを患っており、31頭の犬は狭山市保健所が保護した。

 3月下旬、同保健所が「極めて不衛生な飼育環境で多数頭の犬が飼育されており、虐待が疑われる」と同署に告発。同保健所は2020年7月~今年3月、25回にわたり、口頭や文書で指導していたが改善されなかったという。

 女は「ペットとして飼っていた」「仕事が忙しくて片付けられなかった」などと供述しているという。

 同課は多頭飼育の崩壊とみて、詳しい状況などを調べている。
 

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