志木市、対象外施設でも保育料全額補助 県内で初 低所得世帯など対象に主食費の補助も珍しく
志木市は、10月から導入される幼児教育・保育の無償化に絡み、対象外とされる「幼児教育類似施設」の通園者に保育料を全額補助するほか、低所得世帯などを対象に幼稚園や保育園で出される給食のうち、おやつなどの副食費の免除対象者にご飯などの主食も補助する支援事業に着手する。国の制度の穴を埋めるための先行支援策。
市によると、施設面積が狭かったり、職員数が足りないなどを理由に幼稚園として認定されていない施設は県内に16カ所あるが、自治体が保育料を補助するのは県内で初めて。低所得世帯などを対象にした主食費の補助も珍しいという。
支援事業は、無償化の対象外でも市内の子育て施設として貢献している施設の通園者や子育て世代の負担軽減を図るのが狙い。
市内唯一の幼児教育類似施設「KFG志木キリスト教会付属シャローム幼児学園」(志木市下宗岡)の通園児童12人のうち、市内在住の3歳から5歳の9人を対象に月額2万4千円を上限に保育料を全額補助する。
30日から開会する9月議会に一般会計補正予算案として計上し、議決されれば10月から実施する。来年3月までの今年度分経費は160万円を計上している。
また、低所得世帯と多子世帯の負担軽減を図るため、政府が副食費を免除している年収360万円未満世帯と第3子以降の子どもに対して、ご飯やパン類の主食費、認可外保育施設などを利用者する無償化対象者で、年収360万円未満世帯と第3子以降の子どもに対して、主食費と副食費をそれぞれ補助する。
補助の上限は主食費は月額3千円、副食費は同4500円。来年3月までの今年度分の対象者は計290人で、経費は500万円を計上している。
市は「国ができない対策を市が独自に先行し、子育て支援策を充実させ、子育てしやすいまちを目指したい」と話している。