開校に間に合わなかった校舎完成 さいたま・美園南中で記念式典 新たな校章もお披露目、授業は27日から
さいたま市緑区美園の市立美園南中学校校舎が完成し、記念式典が30日、同校で行われた。今年4月に開校したが、工事会社の経営破たんにより校舎の完成が開校に間に合わず、在校生の授業は1学期を、市立美園小学校、美園中学校の2校に分かれて行われてきた美園南中。式典では「何事にも挑戦する学校の伝統をつくろう」と生徒たちに呼び掛けられた。
校舎棟は鉄筋コンクリート造り一部鉄骨造3階建て、普通教室が23室、理科室、家庭科調理室、コンピューター室など特別教室が19室。屋内運動場棟にはアリーナ、武道場ほか、地域交流スペースなどが設置された。環境へ配慮し、太陽光発電パネル、屋上緑化、雨水利用施設などが設けられたほか、蓄電池、防災備蓄倉庫も設けられ、避難所としての機能も備えた。
式典では長岡有実子校長が「完成は多くの皆さまのお力があったことを忘れずに、この素晴らしい施設をフル活用して全力で学校生活を送ってほしい。これから美園南中学校が地域に愛され、世界に羽ばたく素晴らしい生徒を育てていくことが、これまでお世話になった皆さまへの恩返しとなる」とあいさつした。来賓として出席した細田真由美教育長は「皆さんたちの手で成し遂げる一つ一つの事柄が学校の歴史になる。さまざまなことに果敢に挑戦し、新しい価値を創造し、一人一人が感動できる学校生活を送ってください」と生徒を激励した。
生徒を代表してあいさつした生徒会長で3年生の対比地晃さんは「まずは何事にも挑戦し、学校の伝統をつくろう。最後に感動がついてくるはず。そのためには一人が皆のため、皆が一人のために行動すること。美園南中生一丸となって、新たな歴史を作ろう」と生徒に呼び掛けた。
2、3年生が考案した、中心に「南」の文字を配し、周囲に緑区の鳥であるシラサギの羽をモチーフとしたデザインをあしらった新たな校章もお披露目された。