設問を巡る協議の声、室外に漏れる 県教員採用の第2次試験、受験者が2度申し入れも試験続ける
2019/09/04/00:00
県公立学校教員採用選考試験の第2次試験で、県教育局教職員採用課は3日、設問を巡る試験員の協議の声が試験室の外に漏れていたと発表した。試験は7、8日にも行われるが、同課は「試験前に教育局職員や試験員への注意喚起を行う」としている。
問題が起きたのは8月25日に総合教育センターで行われた中学校等教員・理科の実技試験前。受験者4人が試験室前の廊下に待機し、室内では試験員の中学教頭8人と運営担当者、時間管理などを行う県教委職員の10人がいた。
そのうち、試験員2人と運営担当者が「硫化水素が発生する実験の際、換気をするのは窓を開けるか、換気扇を回すかどちらかでよいか。両方必要か」などと協議し、その声が受験者に聞こえていた。
受験者1人が室内にいた運営担当者らに「声が廊下に漏れている」「試験の公平性を守ってほしい」と2度申し入れたが、担当者らは本部に報告せず試験を続けた。
30日に県に匿名の投書が届いて発覚した。県教委は中学校等教員・理科の全受験者104人に、実験場の安全指導に関する技能に含まれる「換気についての指示」の問題4点分を正答にした。
教職員採用課によると、試験員らは「声が漏れていても、内容までは伝わっていないだろうと思い込んでいた」と説明しているという。