埼玉県の三芳町は、本年度からがん治療に伴う脱毛により、ウイッグを必要とする患者を対象にウイッグ購入費の一部を補助するとともに、45歳の女性を対象に乳がん検診の無料クーポン券を配布する。総合的ながん対策事業の一環で、がん治療による外見の変化に伴う心理的や経済的な負担を軽減するのが狙い。

　町によると、県内でがん患者のウイッグ購入費を補助しているのは川口、行田、松伏、美里の4市町。ウイッグの助成は本体と着用に必要なネットの購入費を1万円を上限に補助する。希望者は同町健康増進課に配置している申請書、またはホームページから申請書をダウンロードし、必要事項を記入のうえ、同課に申請する。審査が通過すれば、1カ月後に振込口座に振り込まれる。

　乳がん検診の無料クーポン券については、全国の自治体で41歳を対象に実施しているが、同町は20年度から独自に49歳にも実施している。今回は乳がんの早期発見と早期治療に取り組んでもらうため、新たに45歳も対象に加えた。年間の対象者は約250人という。