さいたま市、20年度予算で181億円不足 財政課が推計 経費が大幅増、その理由は
2019/09/13/00:00
さいたま市は12日、2020年度の予算編成方針を決め、各局に通知した。市は人口が増加を続けていることや東京五輪・パラリンピックの会場にもなっており、東日本の中枢都市作りに向けた取り組みが続くことなどからさらなる成長を見込む。
一方、少子高齢化、公共施設老朽化など、市を取り巻く環境は厳しい状況にあり、来年度当初予算では181億円の財源不足を見込んでいる。
市財政課が19年度当初予算案に基づいてまとめた財政収支に関する中期試算によると、20年度は歳入5487億円に対し、歳出は5668億円で181億円の財源不足と推計。
歳入は消費増税によって地方消費税交付金が増額する見込みであるものの、市税に地方交付税などを加えた一般財源はほぼ横ばいと予想しており、社会保障費の上昇に伴う、扶助費を中心とした義務的経費の大幅増などがその要因としている。
同課は「事業の緊急度、優先度を的確に把握し、費用対効果の検証、決算や年間の業務量を踏まえた予算額の精査などを行い、PDCAサイクルに基づく予算編成を強化する」としている。各部局からの予算要求は10月中旬まで行われ、来年1月中旬の市長査定を経て、20年度予算案が決定する。