埼玉新聞

 

“アルミ泥棒”4人逮捕…工事用カッターを駆使して盗み100件超、工場に売って利益を山分け リーダーは21歳

  • 押収されたアルミゲート(県警提供)

    押収されたアルミゲート(県警提供)

  • 押収されたアルミゲート(県警提供)

 工事現場からアルミゲートなどを盗んだとして、埼玉県警捜査3課と越谷、草加、吉川署は24日、窃盗の疑いで、草加市青柳8丁目、無職の男(21)=窃盗罪で公判中=ら男4人をさいたま地検越谷支部に追送検した。県警は埼玉南東部を中心に1都2県で発生した窃盗事件など102件(被害総額約1864万円)を確認。うち99件(同1766万円)を追送検し、捜査を終結した。

 追送検容疑は共謀の上、昨年5月18日~11月24日、埼玉や千葉、都内の工事現場など99カ所からアルミゲートなど860点(計1766万円相当)を盗んだ疑い。

 捜査3課によると、昨年8月ごろから県南東部の主に新築住宅の建築現場の出入り口に設置されたアルミゲートが盗まれる事件が散発。同11月、被害に遭った建築会社から盗まれたアルミゲートが三郷市内の金属リサイクル工場で売却されていたと通報があり、捜査したところ、売却先の防犯カメラや犯行車両から21歳男が浮上。取り調べなどから共犯者を特定した。

 21歳男が主導的な立場で、現場でアルミゲートの柵の接続部分を工事用カッターなどで切断し、共犯の男らと共にトラックなどに積み込んでいた。4人は地元の友人で建築関係の仕事をしていて、昼間に建築現場の下見。人けのない午後9時~翌午前4時の時間帯に狙いを定め、犯行を重ねていたという。

 21歳男らが関与しているアルミゲートの窃盗は約90件で185点ほどに上り、処分先に持ち込み売却。手に入れた約100万円を4人で山分けしていたとみられている。

 21歳男は「遊興費や生活費のために盗んだ」と容疑を認め、アルミゲートを狙った理由について「アルミの価格が高騰しているから」などと供述しているという。
 

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