女性トイレ廃止、減少させません! 埼玉県知事、オールジェンダートイレ「義務付け」と「前提」を否定
大野元裕埼玉県知事は2日の定例会見で、性的少数者などに配慮し性別にかかわらず使える「オールジェンダートイレ」について、「県が女性トイレを廃止、減少させて設置を義務付ける方針を示した」という情報がネット上で拡散しているとして、「全く事実でない」と否定した。
県は今年3月に合理的な配慮に関する指針を示し、県有施設のトイレや更衣室において、「可能な限り性別にかかわらず利用できるエリアを設け、表示を行う」とした。大野知事は「女性トイレの廃止や減少を前提とするものではなく、義務付けるものでもない」と述べた。
■誤った情報、県民に混乱と心配(5月2日の知事会見より)
一部のネット情報で、県が女性トイレを廃止、減少させ、民間を含むあらゆる施設にオールジェンダートイレの設置を義務付けるという内容が流されています。これは全く事実ではありません。こういった誤った情報が出ることで多くの県民に混乱とご心配をおかけしています。
県の考え方としては、県有施設において、必ずしも全ての当事者が希望していないことを前提として、いわゆるオールジェンダートイレの設置を検討するというものです。
県有施設以外が関係するものではなく、県有施設においても現在ある女性トイレの廃止や減少を前提とするものではありません。市町村や民間施設にこういうことを義務づける、あるいはお願いするものでもありません。県ホームページなどで分かりやすく丁寧に説明してまいりたいと考えております。
次にパートナーシップ宣誓制度については、県があたかも法的効果を否定しているような報道が一部にありました。まず、これは県としては市町村が担うことがふさわしいと考えております。
婚姻関係の登録に相当するものと考えられますが、戸籍法ではまず、国が制度を定めます。その上で、市町村の法定受託事務として定めており、都道府県には権限は一切ございません。制度がない市町村もございます。制度や協定があろうがなかろうが、県としては等しく権利や身分に関する効果を扱いたいと考えています。