大宮駅近くに新ホテル、カンデオ社がオープン 市内最大級の321室、住民も利用できるカフェバーも備える
ホテルチェーンのカンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(カンデオ社、東京都)は1日、埼玉県さいたま市大宮区の大宮駅西口から徒歩6分の場所に、「カンデオホテルズ大宮」をオープンする。県内初開設で客室数は市内最大級の321室を有する。穂積輝明社長は「大宮エリアへの進出は10年来の悲願」と語り、「大宮駅は東北や北陸方面に向かう新幹線の結節点。ビジネス、観光、イベント開催時の利用など宿泊重要は高い。需要を取り込み、3年後をめどに稼働率80%以上を目指す」と話している。
カンデオ社にとって22カ所目となる新ホテルは鉄骨造地上14階建て、敷地面積約2250平方メートル、延べ床面積約1万平方メートルで、大手不動産の東京建物(東京都)が建設した。運営はカンデオ社が行う。
同社は一般的なビジネスホテルと高級ホテルの中間に位置する「オンリーワンのホテル」(穂積社長)を目指している。部屋はビジネスホテルより広く、シモンズ社製のベッドを各室に導入。最上階の14階には露天風呂とサウナがある「スカイスパ」を設けた。
13階のレストランには、地域住民も利用できるカフェバーを備える。クラフトビールを醸造するアウグスビール(東京都)と共同開発したビールなどが味わえる。朝食は県産米の「彩のきずな」など県産食材を生かした料理を提供。価格は1泊1室2万円程度に設定した。
大宮駅周辺は東北や北陸方面を統括する企業拠点や、年間を通じ大規模催事が行われるさいたまスーパーアリーナがある。市内には鉄道博物館や大宮盆栽村など国内外から来場者が多く訪れる人気観光拠点も存在。昨年のさいたま市の観光入り込み客数は2500万人で、宿泊客数が68万人で増加傾向にある。
穂積社長は同駅周辺の現況を「ビジネス、観光などでの需要は高い。近隣ホテルの稼働率は8割を超え、宿泊料も高い水準。一方で高い需要に供給が間に合っていない市場」と指摘。今後も国内外から来客が見込め、需要もさらに高まる魅力ある市場として、「自社拠点を軸に大宮の新ホテルをPRし、収益向上を図りたい」と語った。