埼玉新聞

 

1キロのマツタケを籠に練り歩き、マツタケ献上行列を再現 熊谷で太田松茸道中、行程を短縮し復活

  • 妻沼聖天山に到着した太田松茸道中の大名行列=6日午後、熊谷市妻沼

 江戸初期から240年続いたマツタケ献上行列を再現した「太田松茸(まつたけ)道中」が6日、行われた。約100人の大名行列が籠に入った約1キロのマツタケを運び、群馬県太田市金山の大光院から熊谷市の妻沼聖天山まで約5キロを練り歩いた。

 寛永6(1629)年、金山地区で採れたマツタケを徳川家光に献上したのが始まり。明治維新後は皇室にささげられ、昭和30年代に途絶えた。その後、郷土の歴史を知ってもらおうと、途中の聖天山まで行程を短縮する形で復活し、今年で30回の節目を迎える。

 中学生から60代まで参加した大名行列は、県境の利根川に架かる刀水橋で熊谷の歓迎連と合流し、聖天山へ。本殿前で歓迎式典が行われ、鈴木英全院主は「皆さんが人生の喜びを得て、50年、100年の道中をしっかり歩んでもらいたい」とあいさつした。

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