埼玉新聞

 

<高校野球>西武台、32年ぶりの4強入りならず 健大高崎に2度追い付くもサヨナラ負け

  • 西武台―高崎健康福祉大高崎 9回裏1死一、三塁、失策でサヨナラの生還を許す西武台。捕手伊沢

 (第3日・高崎城南ほか)

 第3日は準々決勝4試合を行い、県勢はともに敗退した。32年ぶりの4強入りを狙った西武台は高崎健康福祉大高崎(群馬3位)に2―3でサヨナラ負け。県大会優勝の花咲徳栄は山梨学院(山梨1位)に1―2で逆転負けを喫した。

 西武台は1―2の三回に松木の左前打で同点に追い付いたが、その後は好機で一本が出ず、2―2の九回1死一、三塁から失策で決勝点を献上した。花咲徳栄は三回に南の中前打で先制したものの、四回に追い付かれ、五回2死二塁から三塁打を浴びて勝ち越された。

■互角に渡り合うも

 西武台は投打で互角に渡り合ったものの、高崎健康福祉大高崎にサヨナラ負けした。

 西武台は0―1の二回に横江の二塁打で同点。1―2の三回には松木が左前へ同点打を放つなど2度追い付いたが、四回1死二塁や九回2死満塁で、もう一押しできず。先発の増田は被安打7、自責点2の好投。九回1死一、三塁でゴロを二塁手がはじいた。

■流れ失った9回

 先制されても、勝ち越されても、すぐに追い付き、互角に戦った西武台の粘り強さは見事。だが同点で迎えた九回に失策で決勝点を許す悔しい幕切れ。ナインは泣き崩れ、しばらく立てなかった。

 2―2の九回1死一、三塁のピンチでゴロを捕り損ねた主将の小松は「自分の責任。申し訳ない」と目を赤くしたが、福喜多監督は「最後に主将がエラーしたということは、誰のところに打球が飛んでいてもエラーしていたと思う」と信頼する二塁手をかばった。

 九回裏の守備に移る流れが悪かった。表の攻撃では2死から連打と四球で満塁としたが、打席の4番松木は「自分が試合を決めてやる」と打ち気を抑えきれずに内角直球に差し込まれ、一塁ゴロ。その裏には好投していたエース左腕増田が先頭に四球を与えてサヨナラの走者を出してしまった。

 32年ぶりの4強には届かなかったが、23年ぶりに関東大会に出場。32年ぶりに初戦を突破するなど躍進はめざましく、来春の選抜大会出場へ希望を残す。福喜多監督も「ここまで来た選手たちの頑張りを誇らしく思う」と目を細めた。

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