気持ちを高めるため…新幹線グリーン車で「泥棒遠征」 埼玉など1都4県で侵入盗120件超、容疑の男を追送検
2023/05/20/13:10
住宅に忍び込み現金紙幣を盗んだとして、埼玉県警捜査3課、草加署の合同捜査班は19日、住居侵入と窃盗の疑いで、住所不定、無職の男(54)=住居侵入、窃盗罪で公判中=をさいたま地検に追送検した。県警は埼玉、神奈川、千葉、東京、岐阜の1都4県で発生した窃盗事件など135件(被害総額約2635万円相当)を確認。うち、128件(同2420万円相当)を追送検し、捜査を終結した。
追送検容疑は2021年6月13日ごろから昨年12月下旬ごろまでの間、民家など128箇所から現金約2412万円と商品券等80点(時価計約8万円相当)を窃取した疑い。
捜査3課によると、昨年4月から草加市内の民家に無施錠の掃き出し窓などから侵入し、現金紙幣が盗まれる事件が散発。同年6月以降に県東部で同種手口の犯行が続き、現場付近の防犯カメラ映像をリレー式に捜査したところ、男が浮上した。
男は当時住んでいた愛知県内から夜に東海道新幹線のグリーン車に乗り土地勘のあった埼玉南東部などに出向き、無施錠の窓がある住宅を歩いて探し回り、翌朝までに多い時で3、4件連続で犯行を実行していた。
重くて邪魔になるという理由で小銭は奪わずに、紙幣ばかりを狙っていた。帰りもグリーン車を利用していて、同車に乗る理由について「泥棒をやる気持ちを高めるため」と供述しているという。
男は生活費と遊興費ほしさに窃盗を繰り返していた。大のギャンブル好きで盗んだ現金は、「大半はオンラインカジノにつぎ込んだ」と説明しているという。