埼玉新聞

 

<高校ラグビー>2日準々決勝、見どころ探る 昨年の決勝と同じ顔合わせ、昌平―深谷は注目の一戦

  • 準々決勝以降の組み合わせ

  • 豊富な運動量と突破力がある正智深谷のCTB対馬

  • バックスの中心で守りの要、伊奈学園のCTB新谷

 ラグビーの第99回全国高校埼玉大会(埼玉新聞社など後援)第4日は2日、熊谷ラグビー場Bグラウンドで準々決勝を行いベスト4が決まる。

 A(第1~4)、B(第5~8)のシード勢が順当に勝ち上がり、第1シード浦和は第8シード慶応志木の、第2シード川越東は第7シード伊奈学園の挑戦を受ける。昨年決勝カードと同じ顔合わせとなった第3シード昌平と第6シード深谷の一戦は注目だ。第4シード立教新座は、第5シード正智深谷と対戦する。

 花園を目指した戦いも、いよいよ終盤戦に突入。準決勝進出を懸けた各試合の見どころを探った。

■雪辱果たせるか/浦和―慶応志木

 県内3冠を狙う浦和に慶応志木が挑む。3回戦を無失点で勝利した浦和は吉田、東島の両CTBを軸に堅い守備を誇り、準々決勝も最少失点でしのぎたい。攻撃は主将のナンバー8松永を中心に、多彩なパターンで攻撃を組み立てる。

 慶応志木は浦和に関東大会県予選準々決勝で敗れており、雪辱に燃える。身長180センチのロック中村ら長身FWがラインアウトでボールを確保し、攻撃につなげられるかが鍵。前回の対戦は無得点だっただけに、少しでも多く決定機を築きたい。

■実力拮抗、好カード/正智深谷―立教新座

 FWにタレントがそろう立教新座と攻守にレベルアップした正智深谷は、実力が拮抗(きっこう)した好カード。立教新座はフィジカルに定評があり、昨年から主力のフッカー二木を中心にモールなどで押し込み得点につなげる。BKがFWをサポートできれば、さらに破壊力が増す。

 正智深谷は、国体関東ブロック大会の埼玉少年選抜に選ばれたプロップ鴫田とCTB中嶋が攻守の軸。故障が癒え、今大会から復帰したナンバー8原口、突破力があるCTB対馬は攻撃の要だ。

■3年連続の対決/昌平―深谷

 2年連続で決勝を争った両校が、準々決勝で激突。2年ぶりの頂点を狙う昌平は、昨年終了間際に逆転を許しただけにリベンジを狙う。攻撃の起点となるSO篠崎はキック精度が高く、トライを奪う決定力もある。特長のスピードを前面に出せれば、勝利に近づく。

 連覇を狙う深谷は、まずは堅守で昌平の攻撃を抑えたい。プロップ岩崎らFW陣がブレークダウンでしつこく絡み、反撃の足掛かりをつくる。アタックでも、連続ラックやモールでFWが押し込むのが得意の形だ。

■攻撃力と保持率勝負/伊奈学園―川越東

 川越東は高い攻撃力を備える。突破力があり、精度の高いパスを供給するナンバー8佐藤、タックルが武器のSO北薗が攻守にわたってチームの核となる。夏を越えて成長したSH西ケ谷の球さばきが、アタックの出来を左右する。

 伊奈学園は長くボールを保持する攻撃的防御でロースコアの展開に持ち込むことが勝利の最低条件。西野、吉沢の両ロックは身長180センチ超で、高さを生かしてラインアウトなどからボールを支配したい。CTB新谷らBKの奮闘も不可欠。

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