埼玉新聞

 

<ラグビーW杯>祭典の終幕を盛大に 熊谷の決勝戦PVに2千人、ラグビータウン推進へ大きな自信

  • ラグビーW杯の決勝戦PVで、声援を送るファン=2日夜、熊谷市銀座

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を締めくくるイングランド対南アフリカの決勝戦のパブリックビューイング(PV)が2日、熊谷市銀座の商業施設「ニットーモール」東側平面駐車場で行われた。栄光の杯を争う頂上決戦を観戦しようと2023人が来場。200インチの大型ビジョンを前に熱い声援を送り、44日間に及ぶ祭典の終幕を盛大に見届けた。

 会場は桜のジャージーを着たファン、両国の国旗を掲げる親子などで埋まり、ラグビータウンの熱気を押し上げた。両チームの意地と気迫がぶつかり合う白熱した試合に、深谷市の会社員加藤章さん(52)は「なかなかトライが決まらないが、緊張感があっていい。決勝にふさわしい試合」と手に汗を握る。

 PVは当初、屋内で開催する予定だったが、大勢を収容できる屋外駐車場に変更された。さいたま市内のラグビーショップでアルバイトをしている大学生栗山豪平さん(18)は、ラグビー人気の過熱ぶりを肌で感じたという。「W杯が始まって、お客さんの数が3、4倍に増えた。いろんな人にラグビーを知ってもらえたのがうれしい」

 「今まで興味がなかったラグビーが好きになった」と話すのは、熊谷市の主婦柿沼悠美子さん。地元開催をきっかけにW杯に興味を持ち、公式イベント会場となった市内のファンゾーンに全10日間、通い詰めた。W杯後は「トップリーグを応援したい」と目を輝かせる。

 熊谷ラグビー場やファンゾーンで出場国の国歌を歌って選手やファンを歓迎した「熊谷ラグビー合唱団」の臼杵健団長(43)は「みんなで力を合わせれば何でもできる。熊谷がここまで盛り上がり、ラグビータウンをさらに推進する上で大きな自信になった」と笑顔で振り返った。

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