埼玉新聞

 

<高校駅伝>関東大会・県勢の見どころ 男子記念大会1枠は花咲徳栄が有力 武蔵越生、聖望学園もチャンス

  • 全国高校駅伝県予選の1区で飛び出す花咲徳栄・唐沢(右)と後ろに付く聖望学園・久保田。左は埼玉栄・白鳥=1日、熊谷市

  • 武蔵越生の浮上の鍵を握る小島岳(左)と石川

 男子第72回、女子第28回関東高校駅伝は16日、静岡県の裾野市運動公園陸上競技場(男子=7区間42キロ、女子=5区間21キロ)に関東1都7県の予選を勝ち抜いた男女各48校が参加して行われる。今年は男子の全国大会(12月22日・京都)が第70回の記念大会となり、北関東地区(埼玉、群馬、栃木、茨城)で各県の優勝校を除いた最上位校に全国切符が与えられる。

 本来開催されるはずだった神奈川県の丹沢湖周回コースが台風19号で被害を受けたために使用できず、異例のトラックレースで競う今大会。男子を中心に県勢の戦いを展望する。

 トラックでの競技方法は各校、男子7人(11時35分スタート)、女子5人(9時30分スタート)が区間距離に相当する3000~10000メートルの周回を順次走り、総合タイムで順位を決める。

 男子の記念枠獲得へチャンスがありそうなのが花咲徳栄、武蔵越生、聖望学園の3校だ。

 中でも有力なのが、初の都大路を目指す花咲徳栄。県予選は3位ながらも、1区唐沢を筆頭に7区間中4区間で区間賞を獲得した。絶対的エースの唐沢が1区で貯金を作り、安定感がある市村、佐藤や上野、生駒の両1年生らが踏ん張れれば、可能性は広がる。強敵は昨年まで茨城県予選を10連覇していた同準優勝の水城。

 3年ぶり3度目の全国を狙う県予選2位の武蔵越生は、県から大きく区間配置を変えて勝負。3区で区間2位だった2年生小島岳を1区へ、4区区間賞の石川を3区に置いて、前半から流れをつかむ。県予選4位の聖望学園も1区のエース久保田、3区青柿の強力2枚でライバルから先手を奪いたい。ロードとトラックの違いはあるが、激走を見せ7位入賞した昨年の再現なるか。エース奥山が頼もしい県予選5位の浦和実、総合力の高い同6位東農大三にも注目だ。

 県予選で頂点に立ち、2年ぶりの関東制覇を掲げる埼玉栄は1区の絶対的エース白鳥、3区の2年生佐藤を軸に、トラックでも実力を示したい。

 女子で県予選を制した昌平は優勝メンバーのうち、10日の東日本女子駅伝にも出場した鈴木ら4人は3連戦を避け、今回は走らない。県で3区区間賞だった主将小松を筆頭に、コンスタントに力を発揮する2年生藤田、9日に3000メートルのベストを更新したばかりの1年生境らで都大路へ向けチームの底上げを図る。

 県準優勝の埼玉栄は中村、蟹江、和田の2年生の主力3人に加え、1年生中沢が伸び盛り。エース荻原ら軸が整っている県予選3位の本庄第一は、8位入賞を目指す。このほか県予選4位の本庄東、同5位の坂戸西、同6位の川越南も攻めの走りで上位をうかがう。

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