埼玉新聞

 

妊婦や高齢者らも利用、障害者用駐車場の適正利用を呼び掛け 加須で駐車スペースを青色にするキャンペーン

  • 全国脊髄損傷者連合会県支部のメンバーら

 障害者用駐車場の適切な利用について理解を深めようと、全国脊髄損傷者連合会県支部(下重敏子支部長)などは、加須市内の企業駐車場で駐車スペースを青色に塗装するキャンペーンを行った。

 障害者用駐車場は身体に障害を持ち車イス利用者らが使用するため、通常の区画より幅が広く、建物の出入口付近に区画を整備する。高齢者や妊婦らも利用するため利用頻度は高まっている。一方、健常者の一時駐車に利用したり、同伴者が待機するために長時間の駐車するなど、不適切な使用が後を絶たないとされる。

 同支部は県内の協力企業らと連携し、店舗駐車場の駐車スポットを目立つ青色に塗装。毎年、障害者用駐車場の適正利用を呼び掛けている。県も来年開催される2020東京パラリンピックに向け「障害者用駐車場2020青色プロジェクト」を実施。NPO法人や障害者団体などと連携し、今年度2月までに県内9カ所で青色塗装を実施する予定だ。

 この日は、加須市間口の企業「ミクニ ライフ&オート」駐車場で同支部の会員や社員、県職員、ボランティアらが参加。青色と白いラインを塗り、1日がかりで2台分の障害者用駐車場に完成させた。

 下重支部長はパラリンピックの開催などに触れ「地道な活動を通じて呼び掛けていきたい。ハード面とともに障害者用駐車場の適切な使用についてソフト面での理解を深めることが大切」と話している。

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