埼玉新聞

 

犬、猫、ヤギも…「落とし物」の動物、埼玉で年平均1500匹 「特異な動物」も増 県警「適切に飼育を」

  • 【警察】埼玉県警察本部=埼玉県さいたま市浦和区高砂

    埼玉県警察本部=さいたま市浦和区高砂

  • 【警察】埼玉県警察本部=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 「落とし物」(拾得物)として警察に届けられた動物が、令和に入った2019~22年の4年間で10万匹を超えたことが、警察庁の集計で分かった。多くがペットとみられ、約7万匹が犬と猫。警察は3カ月間公告を行い、飼い主を捜すよう定められている。見つからないと原則最大2週間、警察署で保管しなければならず、職員の負担は大きい。拾得物とは別に「一時預かり」として扱った動物も同期間、約9万7千匹に上った。

 埼玉県警会計課によると、2020~22年に県警に届け出のあった動物を含む全体の拾得届の合計は238万5707件で、うち動物は約0・2%に当たる4570匹。年別では、20年が73万9708件、21年が77万5019件、22年が87万980件と全体が増加しているのに対して、動物は1417匹、1624匹、1529匹と増減している。

 この3年間の4570匹のうち、犬が最多の2258匹で猫が635匹。「その他」ではインコが625羽、カメ245匹、ハト178羽と続いた。犬猫以外の動物は年々増えていて、「その他」の上位を占める家の中で飼える鳥類や小動物の取り扱いが増えたことが数字に表れているという。特異な動物にはフェレット、ヤギ、ミミズク、イグアナ、ハリスホーク、ハリネズミ、キンカチョウがいた。

 拾得物となった動物は各警察署で保管。職員が餌や水をあげたりするほか、散歩したりするなど適切に管理して、飼い主が見つかれば返し、そうでない場合は保健所や専門家などに引き継ぐのが一般的だという。

 会計課は年平均で1500匹を超える動物が拾得されている現状を踏まえ、「少しでも数が減るように、飼い主の方には適切に飼育していただき、最後まで責任を持って面倒を見てほしい」と呼びかけている。

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