日本三大曳山（ひきやま）祭に数えられる秩父神社例大祭「秩父夜祭」（ユネスコ無形文化遺産）の大祭が3日、秩父市内で行われた。2、3日の2日間で24万4千人（主催者発表）の見物客が訪れ、豪華絢爛（けんらん）な世界に誇る冬の祭典に熱狂した。

　秩父夜祭は秩父神社の女神・妙見様と武甲山の男神・龍神様が年に1度、逢瀬を楽しむ祭りとされる。夜になると、同神社から龍神様を乗せた御神幸行列が神々が出会う場所といわれる御旅所へ出発。秩父屋台囃子（ばやし）が鳴り響く中、囃し手の「ホーリャイ」の掛け声とともに、ちょうちんやぼんぼりなどで彩られた6基の笠鉾（かさぼこ）と屋台が続いた。

　御旅所の手前にあるだんご坂がクライマックス。笠鉾と屋台が一気に引き上げられるたびに、大勢の見物客からは盛大な拍手が送られた。約5800発の花火も冬空に打ち上げられると、熱気は最高潮に達した。