“春高”の愛称で親しまれているバレーボールの全日本高校選手権は5日、調布市武蔵野の森総合スポーツプラザで男女各52校が参加して開幕し、12日の決勝まで5日間の熱戦が繰り広げられる。

　県勢では5年連続9度目の出場を果たした男子の埼玉栄と5年連続20度目の出場となる女子の細田学園が5日の1回戦から登場する。埼玉栄は崇徳（広島）と対戦（14時35分開始予定）。細田学園は東京都市大塩尻（長野）と顔を合わせる（12時25分開始予定）。

　開幕を目前に控え、活躍を誓う両校を紹介する。

■攻撃力光るWエース／男子・埼玉栄

　男子の埼玉栄は例年以上の攻撃力を武器に、5年連続の大舞台に挑む。前チームから主力の橋本岳と砂川がダブルエースとして残り、チームをけん引。苦しい場面で決定力を発揮する両輪の存在は頼もしい限りだ。

　左足首のけがを乗り越えた主将の橋本岳は攻守で技術の高さが光り、周囲の信頼も厚いチームの大黒柱。身長190センチの高さから強打を放つ砂川は全日本ユースの一員として夏場にチュニジアで世界大会を経験した。

　成長株の島津とサウスポーの工藤は活躍が期待される1年生コンビ。島津はブロックでチーム一の長身を生かし、工藤は持ち前の機動力で左利きの強みを押し出す。清水と林のクイックも大きな得点源だ。

　平均身長では前チームに見劣りするため、サーブでどこまで相手を崩せるかも重要なポイント。橋本岳、砂川、林、工藤の4人が威力抜群のジャンプサーブを駆使し、果敢に勝ちパターンを手繰り寄せる。

　1回戦で激突する崇徳（広島）は埼玉栄と同じく今夏の高校総体16強。2回戦で対戦が予想される鎮西（熊本）は前々回の王者。同大会で鎮西から唯一セットを奪ったのが、他でもない埼玉栄だった。当時1年生でコートに立っていた橋本岳は「先輩たちのリベンジを果たし、センターコート（準決勝）を狙って戦いたい」と力を込めた。