埼玉新聞

 

秩父の冬の風物詩が苦境 暖冬の影響、氷柱が形成されず 氷が溶け無料で開放、ライトアップも延期

  • 氷柱がほとんど溶けてしまった「あしがくぼの氷柱」=10日午後2時10分ごろ、横瀬町芦ケ久保

 秩父地域の冬の風物詩である「秩父三大氷柱(ひょうちゅう)」が暖冬の影響で苦境だ。今年は氷柱が形成されず、3カ所で無料開放を余儀なくされており、関係者たちは頭を抱えている。

 横瀬町芦ケ久保の「あしがくぼの氷柱」は5日から開園したが、氷がほとんど溶けてしまい、9日からしばらくの間は無料開放することに。10日には週末や祝日限定のライトアップも開始予定だったが、当面の間は中止とした。

 町観光協会の担当者は「氷柱は今年で7年目だが、ここまで氷がないのはこれまでで初めて」と肩を落とす。

 秩父市大滝の「三十槌(みそつち)の氷柱(つらら)」は11日からライトアップを実施予定だったが、開始日を18日に延期することを決定。小鹿野町河原沢の尾ノ内渓谷にある「尾ノ内百景(冷っけぇ~)氷柱」では、バスツアーのキャンセルが相次いでいるという。

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