埼玉新聞

 

各国発、埼玉経由で…違法薬物輸入の男を再逮捕 今回は「ケタミン」輸入容疑 「話すことない」容疑否認

  • 押収した麻薬ケタミンや入っていた段ボール箱など(埼玉県警提供)

    押収した麻薬ケタミンや入っていた段ボール箱など(県警提供)

  • 押収した麻薬ケタミンや入っていた段ボール箱など(埼玉県警提供)

 ハンガリーから麻薬のケタミンを輸入したとして、埼玉県警薬物銃器対策課と久喜署、東京税関の合同捜査班は6日、麻薬取締法違反(営利目的輸入)の疑いで、中国籍で千葉県市川市新田5丁目、自称内装業の男(33)を再逮捕した。

 再逮捕容疑は氏名不詳者らと共謀し、昨年11月9日、ハンガリーから麻薬ケタミン約1964グラム(末端価格約3928万円相当)を隠し入れた国際スピード郵便を狭山市内のマンションに発送。成田国際空港に到着させ輸入した疑い。「何も話すことはない」と容疑を否認しているという。

 薬物銃器対策課によると、昨年9月に東京税関から県警に覚醒剤密輸に関する情報提供があった。貨物の送り先が空き部屋となっていた坂戸市内のアパートから千葉県市川市の男方に転送されていたことが分かり今年1月、家宅捜索し、スマートフォンを押収。精査したところ、狭山市のマンション宛てにケタミンを、川口市のアパート宛てに覚醒剤を輸入した両事件への関与が浮上したという。

 県警は、これまでにいずれも覚醒剤をカナダから川口市宛てに500グラム(末端価格3100万円相当)、香港から坂戸市を経由して容疑者方宛てに約4キロ(同約2億4800万円相当)を密輸したとして、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで2度逮捕している。今回を含め、3度とも東京税関が摘発した。

 ケタミンは動物用の麻酔などとして使われ、2007年に麻薬に指定された。一般的に鼻から吸引し、幻覚の副作用があるという。今回は化粧箱内に隠匿し、段ボール箱に入れて輸入していた。

 県警は余罪とともに、共犯者についても調べている。

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