埼玉新聞

 

富士見市役所、終日停電に…地下の高圧ケーブルに亀裂 異常警報で保守点検業者が気付く

  • 富士見市役所=富士見市大字鶴馬

 20日、富士見市役所本庁舎(2階建て)と隣接する分館(4階建て)が終日、停電となった。電柱から庁舎に電気を引き込む高圧ケーブルの破損が原因とみられ、市は非常用電源を稼働し、システムを運用するとともに、各課は非常灯とランタンなどの薄暗い窓口で市民応対した。業務に目立った混乱はなかった。

 市によると、20日午前0時半ごろ、庁舎の保守点検業者から「異常警報が作動した」と警備室に通報があった。警備員らが庁舎内を確認し、庁舎全体が停電になっていることが判明。その後、保守業者が調査したところ、電柱から庁舎に通電するため、地下に敷設している高圧ケーブルに亀裂があることが分かった。

 市は同日午前、防災無線とホームページ、SNSなどを通して、市民らに庁舎が停電になっていることを周知するとともに、非常用電源を稼働。限定数のパソコンに給電するなどシステム業務を優先し、各課の照明や空調設備、トイレ、水道などは限定的に使用可能とした。

 高圧ケーブルの交換作業は午後1時半ごろから約5時間かけて実施し、午後7時すぎに復旧した。

 高圧ケーブルの破損箇所は2011年に交換しており、第三者が意図的に破損できる場所ではないという。今後、市は亀裂が入った詳しい原因を調べる。

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