東武野田線・七里駅、橋上駅舎化へ 23年度の完成目指す 南北自由通路も整備、南北市街地の一体化狙う
2020/01/29/00:00
さいたま市見沼区風渡野の東武野田線(東武アーバンパークライン)七里駅が橋上駅舎化され、南北自由通路が整備される。改築工事は新年度から始まり、2023年度の完成を目指す。
東武鉄道広報部によると、同駅は1929(昭和4)年11月17日開業。当時の「北総鉄道」大宮―粕壁駅間の開通と同時に駅業務を開始しており、同線県内区間では最も古い駅の一つという。2018年度の乗降人員の一日平均は2万547人で、ここ数年、ほぼ横ばいで推移している。
現在の同駅改札は南側1カ所のみで、線路北側からの利用者は駅から250メートル以上離れた踏切を渡らなければならず、駅へのアクセス性が低いことが指摘されていた。
こうした状況を受け、市は駅舎改良へ向けて東武鉄道と協議し、17年1月の市都市経営戦略会議で橋上駅舎化・自由通路の整備事業について了承。駅北側で行われる七里駅北側特定土地区画整理事業の進展に合わせ、23年度の完了を目指し、駅舎改修事業を行うこととした。
駅のデザインは18年7月、市民や駅利用者にアンケートを実施。金属や木材、タイルなどの素材を組み合わせ、街の新たなシンボル性を高めるデザインが選ばれた。新たな駅は北側にも入り口が設けられ、南北自由通路は交通結節点としての機能強化、現在は鉄道で分断されている南北市街地の一体化と活性化、アクセス性向上の役割を担う。
昨年12月市議会で、本年度から23年度の期間で、27憶9145万円を限度額とする債務負担行為を設定。今年度内に施行協定を締結し、新年度から駅舎改修事業が行われる。市区画整理支援課は「七里駅の橋上駅舎化および南北自由通路の整備を進め、地域の利便性や、安全性の向上を図る」としている。