埼玉新聞

 

迷い犬や猫、飼い主に返すまでの時間短縮へ ニットク、動物用マイクロチップリーダーを県に寄付

  • 大野元裕知事(右)にマイクロチップやリーダーの性能を説明するNITTOKUの近藤進茂社長(中央)と藤原祥雅RFID事業部長=13日、県庁

 コイル生産用設備や動物用マイクロチップなどの製造、販売を行うNITTOKU(ニットク、さいたま市大宮区)が、動物用マイクロチップリーダー100台を県に寄付した。同社の近藤進茂(のぶしげ)社長らは13日、県庁で大野元裕知事を表敬訪問した。

 リーダーはこれまでも配備されてきた保健所や動物指導センターのほか、新たに県内の39警察署に2台ずつ配備する。県生活衛生課によると、昨年10月末時点で県が保護した犬415匹のうち、6割以上は最初に警察が保護している。警察署で迷い犬や猫のマイクロチップを読み取ることで、飼い主の元に返すまでの時間短縮につながると期待しているという。

 同社の藤原祥雅RFID事業部長は「チップは注射器で皮下に埋め込むが、飼い主の抵抗感を軽減するため、小型化した」と説明。同社のチップとリーダーではペットの名前やワクチン歴などを読み取ることができ、個人情報保護のため飼い主ではなく動物病院の連絡先を登録することも可能だという。

 大野知事は「県として動物愛護に取り組んでいきたいので寄付はとてもありがたい。大切に使っていく」と述べた。

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