10000系ニューレッドアロー、ラストラン 西武秩父線の開通と同時に運行、半世紀の歴史に幕
2020/03/15/00:00
西武鉄道(本社・所沢市)は13日、池袋線・西武秩父線で運行していた10000系ニューレッドアローの定期運行を終了した。レッドアロー号の愛称で親しまれた定期列車がラストランを迎え、約半世紀の歴史に幕を下ろした。
10000系ニューレッドアローは1969年に西武秩父線の開通と同時に運行を開始した5000系レッドアローの後継車両で、93年12月に西武新宿~本川越駅間を運行する特急「小江戸」として運行を開始。94年には池袋線5000系レッドアローとの置き換えも始まり、沿線住民や観光客らに親しまれてきた。
新型コロナウイルスの感染拡大で、池袋駅で予定されていた定期運行終了の記念式典は中止となったが、定期最終列車は13日午後10時半に同駅を出発し、同11時50分ごろに終点の西武秩父駅に到着した。西武秩父駅では大勢の鉄道ファンが集まり、名残惜しそうに写真撮影をしていた。
飯能市から父親と訪れた小学生岩沢拓実君(10)は「最後のレッドアローがたくさん撮れて良かった」と話した。
14日以降の池袋線・西武秩父線の特急電車は全車両が001系ラビューに置き換わり、池袋~西武秩父駅間の所要時間を最速78分から同77分に短縮して運転。新宿線の特急電車では10000系ニューレッドアローが運行する。