埼玉新聞

 

<新型肺炎>県内初の死者、重症化し呼吸器着けていた 川口、蓮田、春日部でも男女6人感染…同僚に感染者

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 県は22日夜、新型コロナウイルス感染が確認され、治療のため県内の医療機関に入院していた県内在住の患者1人が死亡したと発表した。大野元裕知事が会見し明らかにした。性別や年代は明らかにしていない。県内の検査で感染が分かった患者の死亡は初めて。県内では同日、川口や蓮田、春日部市内で新たに20~80代の男女6人の感染が判明した。

 県によると、死亡した患者は基礎疾患があり、感染後に重症化したという。人工呼吸器を着けていた。死亡した患者の性別や年齢について公表しない理由について「遺族が精神的に追い詰められているので配慮した」と語った。

 県はまた同日、蓮田市の20代男性会社員と春日部市の50代女性会社員が新型コロナウイルスに感染したと発表した。2人は、すでに3人の感染が確認されている事業所に勤める同僚。同事業所では計7人が働いており、19日には50代の男性会社員が、21日には、50代男性会社員と40代の女性会社員の感染が確認されていた。同事業所での感染者は計5人。

 県保健医療政策課によると、新たに感染が確認された20代男性は同僚の感染が分かったことから、21日に検体を採取。陽性と判明した。検査結果が出るまで、無症状の状態だったという。

 50代の女性は11日からせきの症状があったが花粉症によるものだと認識しており、はっきりした症状は確認できていないという。発熱などはなく、同僚の陽性を受けて、21日に検体を採取。陽性と分かった。

 現在は、いずれも入院の手続き中だという。

 県内の感染者は54人(チャーター便帰国者を含む)となった。

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