埼玉新聞

 

<新型肺炎>感染者100人超す…川口で1人死亡 朝霞、鴻巣、三郷、所沢などで感染者 複数のライブ参加

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 県は3月31日夜、狭山市や朝霞市などの20~80代の男女10人が新型コロナウイルスに感染していることを確認し、県内の感染者が初めて100人を超えたと発表した。感染拡大の初期は海外からの帰国者が多数を占めていたが、同日発表の10人はいずれも渡航歴がなく、海外以外での感染経路が増加しているとみられる。1日にはふじみ野市の50代男性ら計4人の感染が確認されたほか、川口市で1人が死亡したことが明らかになった。

 県などが確認した感染者は1日時点で107人(チャーター便帰国者含む)で、うち3人が死亡、26人が回復し退院している。重症患者は7人。31日までに判明した103人のうち、感染経路が特定できないと結論づけられたのは4人。また、半数に当たる約50人はエジプトや欧州など海外渡航歴のある人やその家族だった。

 感染症法では、無症状でも感染者を感染症指定医療機関に入院させることを定めているが、県内には12病院75床があるのみ。県は無症状病原体保有者や回復し2度のPCR検査で陰性確認が取れる前の患者ら約10人を一般の医療機関に入院させている。県内63市町村のうち、感染者が出ているのは29市町で、町はときがわ、三芳の2町。人数では川口市が最多の18人で、さいたま市(10人)、春日部市(9人)が続いている。

 県によると、31日夜に発表された男女10人のうち、狭山市の50代会社役員の女性は3月28日に陽性確認された50代男性の同居家族で、症状がない無症状病原体保有者。朝霞市の60代会社員の男性は同19日に感染者のふじみ野市の50代男性と会食し、22日に筋肉痛や下痢の症状があった。同居家族で24日から発熱があった50代無職女性とともに30日、県内医療機関を受診した。

 都内在住の20代会社員女性も同日にふじみ野市の男性と会食し、県の検査で陽性と確認された。

 和光市の40代会社員男性は他県の感染者の濃厚接触者だった。一方、鴻巣市在住で都交通安全協会に勤務する60代男性、三郷市の40代会社員男性、所沢市の50代自営業の女性とその同居家族の80代男性は感染経路が不明として県が調査している。

 三芳町の30代会社員女性は同24日から発熱などの症状があった。都内で複数のライブに参加していたという。

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