<新型肺炎>休業要請の補償、国が否定的見解 大野知事らテレビ会議、国に求めるも「県で対応して」
2020/04/12/00:00
大野元裕知事は11日、新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言が出された7都府県と内閣府とのテレビ会議に参加した。10日には特定の業種の施設・店舗への休業要請を行うことを発表し、国による補償への期待を示していたが、テレビ会議では西村康稔経済再生担当相から「世界のどの国も休業補償を行ってはいない」と否定的な見解が示されたことを明らかにした。
西村氏は報道陣に公開された会議冒頭、10日午後4時時点での浦和周辺の人口変動が昨年11月の平日比でも10・9%減で、同52・0%減の大宮や58・8%減の横浜などと比較して効果が低いことや、各地で9日比では人口が増えていることを示し、「まだこのくらいの(人の)動きがある。ぜひ接触減、外出自粛を改めて住民に呼び掛けてほしい」と要請した。
また、宣言が出された7都府県から他県に移動する人の動きがあるとして、住民に対し県域を越えた移動の自粛を呼び掛けるよう求めた。
大野知事は会議後、報道陣の取材に応じ「ほとんどの県は、施設の利用制限に伴い、休業の補償を国において手当てしてほしいと話した」と各県が休業補償を求めたことを明かした。西村氏からは「休業や施設利用制限に伴う補てんを行う考えはないと表明された」とし「厳しい企業にはこれまでの国の措置に加え、それぞれの県の状況に応じて対応してほしい」と求められた、と説明した。
県からはほかに医療機関へのマスクや防護服の支援、財政支援を求め、国からは衣料資材の調達を進めており、7都府県に優先的に配布することや財政支援も検討するとの回答があったという。
国は各県に、感染リスクの高い夜の繁華街で警察と連携してパトロールなどの取り組みを行うよう求めたという。