埼玉新聞

 

<新型肺炎>ICU看護師が感染…感染症指定医療機関のさいたま市立病院 患者ら検査 高度治療病棟を閉鎖

  • さいたま市役所=埼玉県さいたま市浦和区常盤

 さいたま市では市立病院看護部の集中治療室(ICU)病棟に勤務する20代女性看護師の感染が確認された。同病院はICUの同僚看護師21人を接触者と判断して自宅待機させ、担当した患者3人を含めてPCR検査を実施。市保健所が感染経路などを調査している。

 同病院のICUの看護師は28人で、高度治療病棟を閉鎖して同病棟の約28人の看護師をICUに配置。ICU病棟の消毒を実施後、8床から4床に半減して運用する。

 患者3人のうち1人はICUに、1人は一般病棟に入院中で、1人は退院している。同僚21人のうち3人は接触が濃いと判断して2週間の自宅待機、残り18人も数日間は自宅待機して健康観察を行う。

 市によると、看護師は今月に入り3日間勤務。10~11日が休みで11日に味覚障害の自覚症状が出たため、自宅待機となり、13日に民間のPCR検査を実施して14日夜に陽性が確認された。発熱などの症状はない。渡航歴はなく、感染経路は不明としている。

 同病院は感染症指定医療機関で、新型コロナウイルスの感染患者13人が現在入院している。感染症病棟とICU病棟などのエリアを分離。職員はマスクと手袋を着用し、4月1日から距離を取るなどの行動ルールを取り決めたことから、病院側は院内感染はないとみている。

 会見した堀之内宏久院長は「集中治療に影響が出て面会をほぼ制限することになる。救急外来に影響はないようにしたい」と述べた。

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