<新型肺炎>ホンダ、車両4台を県に無償貸与 感染者移送用に改造 拠点保健所に配置、軽症者の移送に活用
2020/04/18/00:00
県内に生産拠点を置くホンダは17日、新型コロナウイルス感染者の移送用車両4台を県に無償貸与した。貸し出された4台の車両は、主に県の拠点保健所である南部(蕨市、戸田市管轄)、狭山、熊谷、春日部の各保健所に配置され、軽症者の移送に活用する。
県に貸与されたのは、同社製で社用車として使用していたステップワゴン3台とオデッセイ1台。運転席と助手席がある1列目と2列目の間をアルミパネルで仕切り、エアコンの空調を活用して2列目から後ろのスペースを陰圧状態にする仕様にした。車内の改造は狭山工場で行われた。
県保健医療部によると、移送用車両は軽症者を自宅から病院に搬送する場合や、重症者が軽快した後に別の病院に移る際などに使用することを想定している。これまでは、空気が漏れないようにビニールに覆われた感染者を車いすに乗せるなどして移送していたため、車1台につき1人の患者しか運べなかったが、貸与された車両では一度に複数人の移送が可能になることもあるとしている。
同日、県庁で貸与式が行われ、大野元裕知事は「県としても一刻も早く終息できるよう努力し、このようなご協力に報いることができるよう頑張っていく」と述べた。同社は「われわれが独自でできることを考え、社会貢献として寄与できることを進めた」としている。