<新型コロナ>自宅待機の軽症者ら、ホテル療養に切り替え 県が方針転換、熊谷のホテルに151室確保
2020/04/25/00:00
大野元裕知事は24日、新型コロナウイルスに感染し、自宅待機している軽症者らの療養先として新たに熊谷市の「ホテルヘリテイジ」に151室を確保したと発表した。県内の男性2人が自宅待機中に容体が悪化し、死亡したことを受けて知事は「このような事態に至った責任は重いと考えている」と話し、基礎疾患のない軽症者や無症状者の自宅待機を改め、原則ホテルでの療養に切り替える方針を明らかにした。厚労省も同日、軽症であっても自宅ではなく宿泊施設での療養を基本とするよう方針を転換した。
県によると、熊谷市のホテルには5月1日以降、準備できた部屋から順次、受け入れを始める。他のホテルにも協力を求めており、5月6日までに約千室の確保を目指し、各施設と交渉を続けている。各ホテルには医師1人と看護師2人を配置する予定。
同時にホテルで療養する人の容体悪化に備え、血液中の酸素濃度を測定する「パルスオキシメーター」の配備を急ぐとともに、病院への緊急搬送体制の構築も進めている。
県が既に軽症、無症状者の療養先として確保しているホテルは、さいたま市の「アパホテルさいたま新都心駅北」で、受け入れ先として利用できるのは111室。23日現在、36人が療養している。
県内では軽症とされた白岡市の50代男性と東松山市の70代男性がいずれも自宅待機中に容体が悪化し、死亡が確認された。知事は「事態をしっかりと受け止め、一刻も早く病院やホテルなどの施設で療養できる体制を整える」と話した。