埼玉新聞

 

<新型コロナ>LIXILビバ、5月2―6日を休業 来店客の密度の高まり危惧、稼ぎ時も安全確保を優先

  • 感染拡大防止で休業

 ホームセンターを全国展開するLIXILビバ(さいたま市浦和区)は24日、ほぼ全ての店舗に当たる101店舗で大型連休(ゴールデンウイーク、GW)中の5月2~6日の5日間、休業日を設けることを発表した。GWは大勢の来店客が訪れる書き入れ時だが、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないことを踏まえ、安全確保を優先し休業日を設定する。同社によると24日時点で同様の取り組みを予定する同業他社は確認していないとしているが、今後GW期間中に休業を設定する企業が出る可能性もある。

■県内は19店舗が対象

 休業するのは、全国展開するスーパービバホームのほか、ビバホーム、リフォーム&デザインセンター、ヴィシーズ、ハウスデコのほぼ全店舗。県内は19店舗が対象。各店舗で「お客様来ないでください宣言」を店頭表示したり、自社HP、新聞折込などを使って、周知を図る。

 同社では新型コロナ感染の広がりが深刻なことを受け、感染抑制へ行政などが出す注意喚起の内容の把握に努めてきた。その上で22日までに全店舗で営業時間の短縮を導入し、全営業時間を約25%削減するなど、対応を進めていた。しかし新型コロナ需要関連の商材を買い求める客は少なくなく、時短後の来店客数は通常営業時より約4割増の店舗もあり、店内の人の密度の高まりを危惧していた。

 GW中に危険な状態の発生を回避しようと入場制限導入などを検討したが、来店客が多く訪れる可能性が低くなく、各種対応を推進しても店内での感染発生のリスクは払拭(ふっしょく)しきれないと判断。稼ぎ時でもあるGWの収益ではなく、国内で呼び掛けられている「密閉、密集、密接の3密」回避や、接触機会の減少への取り組みに協力することによるリスク軽減などを重視。5日間の休業を設定した。

 同社IR広報室では「お客さまの安全確保のために、休業を決めた。休業前後のお買い物も行政などの注意喚起をご確認いただき、ご来店いただきたい」と話している。

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