“熱”いぞ熊谷! 代表に最多11人選出、ラグビーW杯で熱気再び 10月8日にもPVを開催 中学生クラブも活況
ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会に合わせ、ラグビータウンとして知られる埼玉県熊谷市が盛り上がりを見せている。商業施設に日本代表グッズが販売され、応援メッセージコーナーも好評。ラグビーは2019年の日本大会で人気が高まったが、新型コロナウイルスの影響を受けた。関係者たちは再びラグビーブームの到来を期待している。
■最多11人選出
熊谷市を活動拠点とする埼玉パナソニックワイルドナイツからは稲垣啓太選手、バル・アサエリ愛選手(正智深谷高、埼玉工業大出)、堀江翔太選手、坂手淳史選手、松田力也選手など、リーグワン最多となる計11人が日本代表に選出された。市は日本代表がチリ代表と対戦した10日に熊谷ラグビー場でパブリックビューイング(PV)を開催し、2100人が来場した。
会場を訪れたファンたちに話を聞くと、W杯の15年イングランド大会や19年日本大会を契機にラグビーを好きになった人が多かった。PVは日本代表がアルゼンチン代表と対戦する10月8日にも熊谷ラグビー場で開催予定で、小林哲也市長も「熊谷からフランスに向けて応援の声を届けてほしい」と語った。
■応援コーナー人気
ワイルドナイツの活動拠点の同市上川上のさくらオーバルフォート内にある「ワイルドナイツチームストア さくらオーバルフォート」では、フランス大会の期間中、日本代表ジャージーやラグビーW杯公式グッズなどを販売。売り場面積95平方メートルのうち約半分を大会公式グッズと日本代表をはじめとする主要出場国グッズが占める。W杯開幕後は売れ行きも好調だという。
同市筑波の商業施設アズイーストでは、日本代表への応援メッセージを国旗に記入するコーナーを設置。「目指せ優勝」などのエールが並び、約10枚の国旗が応援メッセージに埋まり、好評を集める。同フロアの雑貨店「カールヴァン」ではラグビーW杯のオフィシャルグッズや日本代表グッズも販売。売れ筋はキャップやタオル、トートバッグなどで、フランス大会に行く人が購入するケースも多い。
■クラブ人数増
同市で21年4月に発足した中学生ラグビークラブ「熊谷ホットウイングスラグビーフットボールクラブ」。昨年度の所属選手は33人だったが、口コミで徐々に人気が広がり、現在は57人まで増加した。選手は市内の中学校ラグビー部に所属する生徒が中心だが、中には市内でラグビー部がない生徒や、北本、上尾、春日部市から通う生徒もいる。
小学生時代に熊谷ラグビー場でW杯の試合を観戦し、ラグビーを始めたという市立熊谷東中3年生の村上瑛大さん(15)は「周囲はレベルの高い人が多くて、技術も習得できる」と語る。同クラブの橋本圭介代表(60)は「熊谷にはラグビーができる環境がある。日本代表には決勝トーナメントに進んでもらい、ラグビーがもっと盛り上がっていけば」と期待を込めていた。