埼玉新聞

 

「一人じゃない」思いつなぐ がん患者ら支援のリレーウオーク、さいたまで開催 1年後の再会を祈り散会

  • 「15th HOPE」の文字が会場に浮かび上がったルミナリエセレモニー=9月30日夕、埼玉県さいたま市緑区の市農業者トレーニングセンター緑の広場

    「15th HOPE」の文字が会場に浮かび上がったルミナリエセレモニー=9月30日夕、埼玉県さいたま市緑区の市農業者トレーニングセンター緑の広場

  • 会場に来ることができなかった人の席を象徴する「エンプティテーブル」。小さなテーブル、白いテーブルクロス、キャンドルなど一つ一つに意味が込められている

    会場に来ることができなかった人の席を象徴する「エンプティテーブル」。小さなテーブル、白いテーブルクロス、キャンドルなど一つ一つに意味が込められている

  • 「15th HOPE」の文字が会場に浮かび上がったルミナリエセレモニー=9月30日夕、埼玉県さいたま市緑区の市農業者トレーニングセンター緑の広場
  • 会場に来ることができなかった人の席を象徴する「エンプティテーブル」。小さなテーブル、白いテーブルクロス、キャンドルなど一つ一つに意味が込められている

 がん患者らを支援するチャリティーイベント「リレー・フォー・ライフ・ジャパンさいたま2023」が9月30日、埼玉県さいたま市緑区で開催された。がんと闘うサバイバーや家族、医療従事者、支援者が1周150メートルのトラックをリレーウオークして、支援を呼びかけた。「サバイバーは一人じゃない」。思いを共有した参加者たちは、がん撲滅への希望を胸に歩いた。

 今回が15回目で、新型コロナウイルスの影響を考慮し、昨年に引き続き正午から午後6時までに短縮された。夕方にはルミナリエセレモニーがあり、「15th HOPE(希望)」の文字がくっきりと浮かび上がった。会場に来ることができなかった人への追悼や家族、医療従事者への感謝を示す「エンプティテーブル」のイベントも行われた。

 最後の1周は、サバイバーと支援者が反対回りに歩いた。すれ違った際に、「ありがとう」「頑張って」「また会おうね」と声をかけ、笑顔や涙目になりながらグータッチやハイタッチをしていた。

 県立がんセンター前院長で実行委員会の横田治重副実行委員長が最後に、閉会を宣言した。自身もサバイバーの横田さんは「また1年間、皆さんが元気に過ごして、しっかり生きていただいて、1年後に再会を祝い合い、集えることを祈りたい」と述べた。

 サバイバーで実行委副実行委員長の藤野信子さん(55)は「1年ぶりにたくさんの人に会えた。感無量です」。コロナ禍で3年ぶりに開催された昨年より、多くの人が参加した。「リレーウオークはサバイバーが一人じゃないとの意味が込められている。思いを共有してくれるだけで、非常にうれしい。ますますやらなきゃと思った」と話した。

 同日までに、概算で約128万円の寄付金や協賛金、募金が集まった。実行委は10月31日まで、オンラインによるチャリティーウオークを開催している。参加費は千円。寄付金は公益財団法人日本対がん協会に寄付される。

 問い合わせは、実行委(メールrflsaitama2009@gmail.com 電話080・2197・8192)へ。

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