埼玉新聞

 

<新型コロナ>ジム、ヨガ、カラオケなど休業要請解除へ 客の協力も大切 再要請を行う際は

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 県は3日、新型コロナウイルス感染症の対策を検討する第8回県新型感染症専門家会議を開催し、当初18日まで休業要請していたスポーツジム、ヨガ、カラオケボックスなどについて専門家の意見を踏まえ、業界や各店舗が感染防護の取り組みを徹底して実施することを前提に、4日に行われる県新型コロナウイルス対策本部会議で休業要請の緩和や解除などの方針を正式決定するとした。

 大野元裕知事は会見で、東京都で感染拡大の兆しがあることについて、現在は県の感染発生状況と連動する兆候はないとしつつ「東京都と埼玉県の密接な関係に鑑みれば今後、影響が出ることは大いに考えられる」とし、改めて強い懸念を示した。

 会議は非公開で行われ、川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長ら専門家と県担当者が出席し、現況の分析や評価などが話し合われた。

 東京都が外出自粛などを再要請した場合の対応について知事は「一般論として、県の感染状況が一番大事な目安。ただ、再要請を行う場合にはより柔軟になる」と述べ、飲食店での酒類の提供時間制限など、東京都と歩調を合わせ、対応する考えを示した。

 岡部所長はジムやカラオケボックスなどの要請解除について「顧客側の協力も大切だ」と指摘した。

 自宅療養の体制強化では、施設での療養を前提としつつ、県から血液中の酸素濃度を測るパルスオキシメーターを全員に配布し、保健師が健康観察を行うことが話し合われ、専門家から適切との判断を受けた。

 退院基準、濃厚接触者に対する検査の見直しについては、原則、発症日から14日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合、退院可能とするなど、国が示した新たな基準に合わせるとした。

 岡部所長は「現在の県内の感染発生状況は良い状況にある。しかしそれは『安心で大丈夫』と胸を張れる状況ではない。それぞれがまだ注意を必要としている段階。行政も緊張を解かず、一般の方々も注意してほしい」と呼び掛けた。

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