悲惨だった…「大宮南銀」復活へ 商店会が支援金贈呈 「夜の街」関連の対策説明【#コロナとどう暮らす】
さいたま市大宮区の「大宮南銀座商店会」は15日、新型コロナウイルスの感染予防対策の報告と会員への支援金贈呈式を大宮区役所で行った。4月7日の緊急事態宣言後、客足が少なくなった「南銀」の元気を復活させようと、企画された。小島敏也会長(55)は「会員の皆さんがまとまる機会を持てた。気を引き締めて、いろいろな対策を取っていきたい。南銀は安心安全で楽しめる。来ていただいて、飲んで食べて遊んでほしい」と呼び掛けた。
感染防止対策では、「STOPtheCorona」のチラシを作成して会員に配布した。アルコール消毒の徹底、入店時の体温測定、3密を避ける座席対策、店内の空気を対流させる-などの対策に努めていくとしている。
同商店会の会員・賛助会員約130のうち、飲食店などを経営する会員に1万円の支援金を贈呈した。贈呈式の前には、市消費生活総合センターの塚越龍彦所長が、「夜の街」関連の飲食店などの3業種を対象とした政府の感染防止対策の指針などを説明した。
商店会はこれまでに、料理のデリバリーシステム「大宮味めぐり」を立ち上げ、飲食店を支援してきた。懐石料理「大宮伊勢錦」の店主戸辺一郎さん(51)は「デリバリーで助けていただいた。何とか自分たちの力でコロナを吹き飛ばして、もうけた分は南銀で飲みたい」と語った。
「ステージクラブ トレビアン大宮」代表の川東龍司さん(61)は、緊急事態宣言後について「悲惨だった」と振り返る。直後から休業して外国人のダンサーら30人前後をいったん解雇したものの、支援を続けたという。マスクやフェースシールドの着用、ステージの時間を半減するなどの対策を取り、今月から再開した。「赤字だが店を開けないとお客さんは帰ってこない。南銀が以前の活気を取り戻すため、各店が注意しながら、苦しいけど頑張るしかない」と話していた。