八潮で児童生徒ら3453人が下痢や腹痛、県が集団食中毒と認定 病原大腸菌を検出、草加保健所が処分
2020/07/03/00:00
八潮市の市立小中学校に通う多数の児童や生徒が下痢や腹痛を訴えた問題で、県は2日、全15校の児童と生徒、教員の約半数に当たる3453人が症状を申告したと明らかにした。市内の給食センターが提供した給食による集団食中毒と認定し、詳しい原因を調べている。
県食品安全課によると、6月28日、八潮市内の医療機関から草加保健所に、市内にある複数の小中学校の児童生徒が腹痛や下痢など食中毒の症状を訴え受診していると通報があった。
調べたところ、同月26日に協同組合東部給食センターが運営する八潮市新町の「四季亭八潮工場」が給食として提供した、鶏の唐揚げやツナじゃが、海藻サラダなどを食べた八潮市内の小中学校15校の児童生徒教員6922人中、3453人に症状が見られた。同29日の欠席者は計377人に上り、教員の欠勤者も出た。
症状のある人から病原大腸菌が検出されたことや、共通食が同工場で提供された食事に限定されることなどから、草加保健所は2日、同工場が原因で食中毒が起きたと断定。同日から4日までの3日間、営業停止の行政処分にした。
同センターは1日から営業を自粛しており、工場営業停止期間中、施設の消毒や調理者への衛生教育などが行われるという。
八潮市は6日から通常授業を再開し、当面は児童生徒が弁当を持参することを2日決めた。