<高校野球>花咲徳栄は2回戦から 埼玉県大会の組み合わせ決まる 準決、決勝はメットライフドームで
夏季埼玉県高校野球大会の組み合わせ抽選会が21日、東西南北の4地区で開かれ、県高野連が22日、組み合わせと詳細日程を発表した。大会には148チーム(160校)が出場。12球場を使用する東西南北の各地区大会は8月8日に開幕し、決勝は同18日に行われる。各地区覇者の4チームが、県大会に進出。県大会はメットライフドームで実施し、22日に準決勝、23日に決勝が行われる。
昨秋の県大会王者で東部地区の花咲徳栄は、12日の2回戦から登場。春日部工と羽生実・松伏の勝者と対戦する。秋の県ベスト8で同地区の春日部共栄は11日の2回戦が初戦となり、八潮南との顔合わせ。花咲徳栄と春日部共栄は、勝てば14日の3回戦で激突する。
南部地区は、昨秋の県大会で準優勝した西武台が8日の1回戦で大宮光陵の挑戦を受ける。同ベスト4の浦和学院と川口市立は10日の2回戦から登場し、浦和学院が浦和工、川口市立は浦和麗明とのカードに臨む。
秋の県8強で西部地区の聖望学園は、8日の1回戦で埼玉平成と対戦。北部地区の上尾は9日の2回戦に登場し、熊谷工とぶつかる。
試合は7回制で、延長の場合は八回からタイブレークを適用する。日本高野連のガイドラインに沿って、投手には1週間500球の投球数制限を初めて導入。各チームの選手登録人数は20人で、試合ごとに変更できる。
新型コロナウイルス感染を防止するため、試合は原則無観客で実施される。だだし、3年生部員1人につき、保護者2人までがスタンドで観戦可能。3年生が20人に満たないチームについては、選手登録された1、2年生部員の保護者も同様に入場できる。
■東部地区
2回戦から登場する東部地区の花咲徳栄は、春日部工―羽生実・松伏の勝者と顔を合わせる。岩井監督は「この大会は3年生の部員で戦うと決めていた。一試合一試合、全力でぶつかっていく」と気持ちを新たにした。
大会期間中には甲子園で行われる交流試合も控えおり、過密日程となる。同監督は「日程的に正直厳しいが、タフに戦っていくだけ」と言う。互いに初戦の2回戦を突破すれば、私学のライバルでもある春日部共栄と早くも3回戦で激突する組み合わせ
となった。指揮官は「全てを出し切れるよう準備したい」と誓った。
■初戦に集中/春日部共栄・本多利治監督の話
まずは初戦に集中する。一戦ずつ突破していきたい。(チームの出来は)80点くらいだろう。全体的に仕上がっているが、中でも投手が思ったよりもいい。制球が定まっていて、よく投げられている。
■南部地区
昨秋の県大会で準優勝した南部地区の西武台は、開幕の8日に大宮光陵との1回戦を戦う。河野監督は「どの試合も一回からフルスロットルで臨む。選手には1試合でも多く経験させてあげたい」と口にした。
大会は7回制を導入。通常の9回制より2イニング少ない。指揮官は「尻上がりでは負けてしまう。常に最終回のつもりでやっていく」と戦い方を思い描く。主将の小松は「自分たちの野球を貫くことに変わりない。チーム一丸で優勝を目指す」と気合十分だった。
■真価問われる/浦和学院・森士監督の話
大会が開催されることに感謝したい。自粛明けでチームの真価が問われる。一体感が勝負を分けるだろう。3年生中心に戦う予定で、ワンチームになって全力で臨みたい。これまでの集大成を見せていきたいと思う。
■西部地区
西部地区の聖望学園は開幕日の8日に、1回戦から登場することになった。岡本監督は「3年生に悔いが残らないようにやるだけ。7イニングで8月(の開催)だし、大会としてもいつもとは違う」と語った。
「プレーの面では問題ない。仕上がっている」と指揮官が言う通り、身長187センチの大型遊撃手蔵田や最速143キロの直球が武器の右腕園田を中心に、投打とも粒ぞろい。優勝を目標に掲げる同監督は、「体の状態は問題ない。あとはモチベーションだけ」と意気込んだ。
■北部地区
県内を代表する公立の伝統校で北部地区の上尾は、2回戦で熊谷工と激突する。高野監督は「一戦一戦、心を込めて戦っていこうと生徒たちには言っている。3年生を中心に、心を込めて戦う」と決意を示した。
公立校では6月22日から制限付きで部活動が再開し、7月20日には練習試合が解禁された。大会開幕まで3週間を切り、難しい状況の中でチームづくりが続く。同監督は「1試合でも長く3年生と過ごしたい。力を合わせて最後まで戦って、上尾らしい戦いをしたい」と力を込めた。