<川口いじめ>殴られ、たんこぶできた生徒が喜んでいたと市が主張「体罰ではなく励ましだ」…生徒側が批判
2020/07/30/00:00
川口市の市立中学校に在学中にいじめや顧問教諭の体罰などを受け不登校になったのは学校、市教委の対応が不適切だったとして、男子元生徒(17)が市に損害賠償を求めている裁判第9回の口頭弁論が29日、さいたま地裁(岡部純子裁判長)で開かれた。
閉廷後に裁判長、元生徒側、市側が今後の進行を協議した。協議で元生徒側の石川賢治弁護士は、サッカー部の顧問教諭による体罰について「身体接触による励ましであり、元生徒は喜んでいた」とする市側の書面について、「市教委が教諭を処分し、市の内部書面も残り、新聞報道もされたことを否認するのか」と尋ね、市側は「否認する」と答えたという。
石川弁護士は「たんこぶができるくらいに殴られたことは動かし難い事実なのに市側は否定するどころか、元生徒は喜んでいたと主張している」と批判した。
県教委が元生徒側に開示した書面によると、体罰は2016年7月と9月にあり、17年3月、顧問教諭に市教委が文書訓告処分をしている。