埼玉新聞

 

<新型コロナ>手触れず用途多様、予防に銅製フック 川越のセキハラ

  • セキハラが製作した「タッチレスフック」

  • スマートフォンのスクロールにも使うことができる

 自動車のマフラーパーツの製造、販売を手掛ける川越市福田のセキハラ(関原朗会長)が、新型コロナウイルス感染予防のため、不特定多数が触れるドアの開閉やボタンのタッチ、つり革の代用、スマートフォンのスクロールなどに素手で触れることなく使うことができる「タッチレスフック」を製作した。関原会長は「新型コロナの感染が拡大する中、何か役に立てるものを作りたかった。さまざまな用途に活用できるのではないか」と話している。

 タッチレスフックは、自動車のマフラーパーツの製造で、全国各地の自動車愛好者から高い評価を受ける同社の技術を生かした製品。新型コロナの感染が拡大局面に入った春先から製作を進め、強度や使い勝手などで試行錯誤を重ね、約3カ月かけて完成させた。

 タッチレスフックは抗菌効果が期待できる銅製で縦8・5センチ、幅5センチ、厚さ3ミリ。関原会長は「男性、女性を問わず使いやすい大きさで手のひらに収まり、外出時にはポケットや財布に入るようなサイズを追求した」と話す。人差し指と中指が入る穴をレーザー加工で空けてあり、柄の部分は滑らかな曲線になっており、スマホに使用する際には画面を傷つけることなく動かすことができる。

 試作段階では、関原会長自らさまざまなドアの開閉を試み、男性と女性の従業員はそれぞれ通勤時に電車やバスに乗り、実際につり革に引っ掛けて強度などを確かめた。関原会長は「従業員の意見も聞きながら、完成品にこぎ着けた」と話している。

 タッチレスフックは、1個1980円(税込み)。

 購入などの問い合わせは、セキハラ(電話049・299・5083)へ。

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