埼玉新聞

 

“冬の香り”里山満たす 毛呂山でユズ収穫が最盛期 厚めの皮が特長の「桂木ゆず」 「香りを楽しんで」

  • たわわに実ったユズを収穫する初野健一さん=24日、埼玉県毛呂山町滝ノ入

    たわわに実ったユズを収穫する初野健一さん=24日、埼玉県毛呂山町滝ノ入

  • たわわに実ったユズを収穫する初野健一さん=24日、埼玉県毛呂山町滝ノ入

 埼玉県毛呂山町で特産のユズが収穫の最盛期を迎えた。奈良時代に栽培が始まったと言われる同町は、日本最古のユズ生産地とされる。里山に広がる畑は芳香に満たされ、農家の人々が黄色く色づいた実を手際よくもいでいった。

 町内では、45軒がユズを育てている。約10ヘクタールの耕作地に5千本ほどの木が植えられ、例年100トン余りの実を収穫。直売所などで取り扱っている。「桂木ゆず」のブランド名で知られる毛呂山産のユズは、高知県などの大生産地に比べ寒冷のため香り成分を含む皮が厚く、より豊かな匂いが堪能できるという。

 JAいるま野毛呂山柚子(ゆず)部会副部会長の初野健一さん(72)は、同町滝ノ入の畑約10アールで100本ほどを栽培。今年は夏の高温と少雨で実は小ぶりだが、豊作となった。「薬味にしたり、ジャムを作ったりと、余すところなく使える。香りを楽しんでほしい」と初野さん。収穫は12月下旬まで行われる。

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