埼玉新聞

 

還付金あると言われた…声掛け受け付けずATM操作 詐欺を確信、コンビニ店員被害防ぐ 新座署が感謝状

  • 千葉順市署長から感謝状を授与されたスーパー「サミットストア新座片山店」の羽田清次副店長(左)=新座署

 従業員らの機転と連携で還付金名目の振り込め詐欺を未然に防止したとして、新座署は、新座市片山3丁目、スーパー「サミットストア新座片山店」と同店パート女性2人に感謝状を贈呈した。

 同署などによると、7月21日午後2時半ごろ、同店内の現金自動預払機(ATM)で、同市の女性(68)がメモ用紙を片手に携帯電話で通話しながら操作しているのをレジ担当のパート女性が発見。報告を受けた近くのサービスカウンター担当のパート女性が声を掛けたところ、受け付けない様子だった。詐欺を直感したため、副店長の羽田清次さん(50)に報告。駆け付けた羽田さんが「お困りですか」などと声を掛けると、「市役所から還付金があると言われた」などと話した。詐欺を確信した羽田さんは市役所への確認を要請するとともに110番通報。その後、自宅に戻った女性が市役所に電話を入れたため、詐欺と分かった。

 同日、女性方に市役所職員を装った男から電話があり、還付金があるため、ATMで操作するように要請を受けていたという。

 同署から感謝状を受け取った羽田さんは「従業員には日頃から不審な人を見たら報告するように指導しているが、客商売のため、困ったお客さんが視界に入れば、手を差し伸べることが体に染み付いている。今回も反射的に判断してくれたことがいい結果に結び付いた」と話していた。

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