山田うどん、通販専用のラーメン4種を開発 拡大する巣ごもり消費、ラーメンに需要を見込み製品化
「山田うどん」で知られる山田食品産業(所沢市)は、インターネット通信販売専用のラーメン4種を開発し、「匠(たくみ)ラーメン」との名称で8月から販売を始めた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で拡大する巣ごもり消費で、通販部門の売り上げが伸長しており、品質が良く高単価な食材を使ったラーメンで、高まる需要の取り込みを狙う。
食材にこだわり「店舗では味わえない」という希少性を訴求する通販ブランド「プレミアムシリーズ」に投入の「うどん」に続く第2弾。麺は自社で製麺工場を持つ強みを生かして特製麺を3種開発し、有名店の味を再現した4種類のラーメンを販売する。
麺は極太麺、中太麺、細麺の3種。極太麺はグルテンが豊富な小麦粉を使用し強いコシが出ているのが特徴で、濃い目のスープに合うよう開発した。中太麺は国産小麦粉に北海道産石ひき全粒粉をブレンド。細麺はカナダ産高級小麦粉に北海道産石ひき全粒粉を加え、歯切れの良い食感に仕上げた。
スープは4種で自社で仕上げている。「ガッツリ系極太ラーメン」(税込み1400円)は"二郎系"を彷彿(ほうふつ)とさせる。豚骨スープに鶏ガラを加えた特製の濃厚なスープで、麺は極太麺。「魚介系濃厚つけ麺」(同1200円)は"つけ麺"人気の火付け役でもある県内の有名店などを参考に開発し、麺は中太麺を採用した。
「煮干し系淡麗醤油中華そば」(同1400円)は鶏ガラスープと煮干ししょう油を合わせたコクのあるダブルスープが特徴。「はまぐりラーメン」(同1200円)はハマグリのうま味を凝縮した特製スープにベースを合わせたダブルスープで、あっさりとした味わいになっている。麺は共に細麺だ。
具材もこだわり「ガッツリ」と「中華そば」は自社特製で豚バラ肉の「鬼チャーシュー」、「つけ麺」には豚の肩ロース肉のチャーシューが付く。ハマグリは500グラムをセットにした。
匠ラーメンの開発に携わったのは商品部の社員。コロナ渦による巣ごもり消費の拡大で「外出を控えて、取り寄せで良質な物を食べている人が増加傾向にある」と分析。その中でラーメンは一定の需要が見込めるとみて、5月末から開発を始め7月下旬までに製造体制を整え製品化した。
販売開始は自社のホームページやスマートフォンアプリに限定も、8月末までの注文数は「想定よりは数%上回っている」と上々の滑り出しだ。
具材付きで1200~1400円(税込み)。